■ 雨ニモマケズ考
泉に近づき、その水を手ですくってみると無色透明で冷たい。飲んでみると、かすかに甘く、からだ全体に生命力が漲ってゆくような気がする。
この水はいくら飲んでもあきることがない。たたずんであたりをよく見ると、泉の真中から湧きだした水が草むらにおおわれた水路を通して四方・八方へ流れだしている。 宮沢賢治の森の「命の水」だ。